生き様の根源的価値を創出する
〜良質のインタビューとは何か?〜
昨年末から年明けにかけて奔走してきた大きな仕事が納品となった。
ある企業の『仕事のマイスター』『業務改善の達人』と呼ばれる人々22名をインタビュー&撮影したマイスター・ブックだ。
新年のご挨拶の際に、その企業の社長が他社の経営者にお見せすると『ぜひ我が社でも取り組みたい内容です!』とお褒めの言葉をいただくという連絡がきたのだ。制作者としては、嬉しい限りである。
そこでだ。良質のインタビューとは何かを共有したい。こうした取材・編集の仕事を通して常々思うことがある。
インタビューされる側もインタビューする側も、そのコミュニケーションを通して、『新しい価値の創造と発見』が無いものは、ただの聞き書きになってしまう。
私が心がけていることは、インタビューをさせていただいた相手が生み出している社会的価値、そして、その方の生き様の根源にあるキーフレーズの発見と創出だ。
インタビューの最後に、
『あなたの取り組まれている仕事は、〇〇〇〇を生み出しているのですね!』
そのキーフレーズを共有することに全精力をかけるのだ。
それは、時に、ご本人も明確な言葉として気づかれていないケースもあり、インタビューされたことで『客観的に発見できたもの』であることすらある。
良質なインタビューとは、互いにこのブレイクスルーワードとなる言葉を探す作業にあるのではないだろうか。
仕事の取り組み方には、その人の生き様が出る。
生き様の根源にあるキーフレーズは、まさに、ビジネス・アイデンティティそのものであり、新しい価値となる。
写真:生き様の年輪は美しい by sunny